特定求職者雇用開発助成金~三年以内既卒者等採用定着コース~について
2018年8月23日 カテゴリー: コラム
美容業助成金サポートならお任せ!ベネフィット社会保険労務士法人の櫻井です。
創業後、中途採用等即戦力の人員を補充して売上を伸ばしてきたものの、そろそろ会社の将来を考えて若い人材、未来の幹部候補生を育てていきたいと御思いの経営者さんはいらっしゃいませんか。
今回ご紹介する「特定求職者雇用開発助成金~三年以内既卒者等採用定着コース~」という助成金は、学校を卒業した方もしくは中退した方に対して就職機会の拡大および採用・定着を図ることを目的として制定されました。
既卒者等が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を行い、新規学卒枠で初めて採用後、一定期間定着させた企業に対して支給されますので、これまで既卒者等の新規学卒枠での採用実績がなかった企業にとっては、お得な助成金です。
1.どんな人材を雇えばもらえるのか
以下の人材雇用が支給対象となります。
① 学校(小学校および幼稚園以外)、専修学校、各種学校、外国教育施設の卒業者、または中退者
② 公共職業能力開発施設や職業能力開発総合大学校の職業訓練修了者または中退者
2.支給要件
支給要件は、コースごとに下記の通り分かれます。
<既卒者等コース>
①既卒者・中退者が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を行い、応募した者を雇用したことがある
※少なくとも卒業または中退後3年以内の者が応募可能である条件が必要
②これまで既卒者等を新卒枠で雇い入れたことがない
<高校中退者コース>
①高校中退者が応募可能な高卒求人の申込みまたは募集を行い、応募した高校中退者を雇用したことがある
※少なくとも中退後3年以内の者が応募可である条件が必須
②これまで高校中退者を高卒枠で雇い入れたことがない
※1新卒求人は卒業または修了が見込まれる学生であることを条件とした求人で高校中退者が応募可能な高卒求人は除きます。
※2ここでいう雇用は直接雇用であり、期間の定めがなく、社内の他の雇用形態の労働者(役員を除く)に比べて高い責任を負いながら業務に従事する労働者です。
3.支給金額
企業規模とコースの内容によって支給金額は異なります。
●支給金額一覧●
●中小企業
・既卒者等コース 1年定着後 50万円(※) 2年定着10万円 3年定着10万円
・高校中退者コース 1年定着後 60万円(※) 2年定着10万円 3年定着10万円
●それ以外の企業
・既卒者等コース 1年定着後 35万円(※) 2年以降なし
・高校中退者コース 1年定着後 40万円(※) 2年以降なし
※若者雇用促進法に基づく認定企業(ユースエール認定企業)の場合は、いずれも1年定着後の金額に10万円が加算されます。
ユースエール認定企業については同コラムでも紹介していますので、ご覧ください。
4.注意点
当たり前のことながら不誠実な企業には助成金は与えられません。
・出勤状況および賃金の支払い状況等の証明書類(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿など)を整備・保管していない
・雇用の際に雇用保険被保険者資格取得の届出を行っていない
・風俗営業等を行うことを目的とする事業所の事業主
・支給申請日または支給決定日時点で倒産している事業主
等々、不支給要件ももちろんあるので注意してください。
また、支給の申請に関係する書類は5年間の保存が必須です。
助成金を受給した場合、国の会計検査の対象になることがあり、検査の対象となった際は、関係書類を必要に応じて提出する義務があるからです。
他の助成金でもそうですが必要資料をしっかりと用意できない保管できない企業には交付の採択はされません。
如何でしたでしょうか。
この助成金は企業側で初めて新卒の学生を採用するというケースにもらえるものなので、創業後しばらく経ったあとに売上の増加で将来を見据えた人員補充が必要な中小企業に当てはまりやすいものかと思います。
知っていると知らないのでは大いに損なので、当助成金の活用をお勧めいたします。
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