助成金を使ってテレワークを導入することのメリット
2019年12月12日 カテゴリー: コラム
美容業助成金サポートならお任せ!ベネフィット社会保険労務士法人の櫻井です。
場所や時間にとらわれることなく、柔軟に仕事ができることが特徴の「テレワーク」。
働き方改革の一つとして日本政府も推奨しているため、言葉自体を知っている方も大変多いと思います。
総務省の「平成29年通信利用動向調査」によると、国内企業におけるテレワークの導入率は13.9%で、2012年の11.5%と比較すると緩やかではあるものの増加傾向にあるといえます。『一部の業界だけの話だ』と関心を持たない方もいますが、今後更に普及していく可能性は高いと思われます。
また、政府が推進していることもあり、テレワークの導入について利用できる助成金もいくつかあります。
本コラムではテレワーク導入のメリットと利用できる助成金等について解説いたしますので、是非参考にしてください。
1.テレワークとは
情報通信機器等を利用して、時間・場所を選ばすに、柔軟に働くことのできる雇用形態のことを指します。teleとは「離れた場所」であり、workは「働く」という意味で、テレワークは2つの単語を合わせた造語であり、遠隔勤務、転じて在宅勤務などの意味もあります。
元々は1970年代のアメリカにおいて、交通量の増加や大気汚染問題等の理由から始められた雇用形態であり、日本においては1980年代から実験的に導入されはじめました。その後、ノートPCやインターネットの普及などによって一般に浸透していき、今日に至ります。
2.導入によるメリット
(1)離職防止と人材確保
育児や介護を行なっている方にとっては、会社に出勤することは大きな負担であり、中には離職を余儀なくされる方もいます。テレワークを導入すれば自宅勤務が可能になるので、そのような人材の離職を防ぐことができます。
また、柔軟な雇用形態を推進しているということで企業のイメージも良くなり、多様な人材が集まりやすくなります。
(2)オフィス運営におけるコスト削減
自宅勤務者を増やすことで、既存のオフィススペースや拠点の削減を減らすことも可能です。また、通勤交通費を削減することもできます。
オフィスでの勤務者が減れば、紙や印刷のインク代等の備品にかかる費用も減るため、様々なコスト削減効果が期待できます。
(3)緊急時の事業継続
災害や感染症の流行があると従業員が会社へ出勤することができなくなり、事業継続が困難になるケースがあります。
テレワークであれば緊急事態発生時にも最低限の業務が可能となり、事業継続ができるメリットがあります。
3.導入に利用できる助成金制度
(1)時間外労働等改善助成金(テレワークコース)
- 概要:テレワークを新規導入・継続活用する中小企業に対し費用の一部を助成します
対象者:テレワークを新規導入する、もしくは継続活用する中小企業事業主
対象費用:テレワーク用の通信機器導入・運用費用、保守サポート・クラウドサービスの導入費用、就業規則・労使協定等の作成や変更費用など
支給額:対象労働者一人当たり20万円、一企業当たり150万円を上限
(定められた成果目標に対する達成状況によって補助率が変化)
(2)テレワーク活用・働く女性応援助成金(テレワーク活用推進コース)
- 概要:テレワーク環境整備や、企業における女性の新規採用・職域拡大のための設備整備を支援するため、費用の一部を助成します
対象者:都内に勤務する常時雇用する労働者が2名以上かつ999名以下で都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等
対象費用:モバイル端末等整備費用、ネットワーク整備費用、システム構築費用、関連ソフト利用料、民間サテライトオフィス利用に係る経費
支給額:助成率1/2、上限250万円まで
(3)はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助金)
- 概要:東京都が実施するテレワーク導入のコンサルティングを受けた都内の中堅・中小企業等に対して、トライアル費用や制度整備費用を助成します
対象者:都内に勤務する常時雇用する労働者が2名以上かつ999名以下で6か月以上継続して雇用していること、就業規則にテレワークに関する規定がないこと、東京都の実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加していること
助成対象事業:テレワーク機器費用、関連ソフト等導入費用、モバイル端末等の整備費用、テレワークに関する規定を就業規則に定めることに要する専門家への依託費等
支給額:補助率 10/10、上限110万円 (従業員数によって変更)
4.美容室経営でもテレワークは有効か
美容師は顧客を目の前にして美容業務を行っているので、テレワークは必要ないのではと考える人もいるかと思います。
ですが、業績が上がり従業員も増え、企画や広報、経理業務を専門の担当者に任せる場合もあります。そのようなケースであればテレワークの活用も大いに望めます。
5.まとめ
テレワークを導入することで、能力がある人材に活躍の場を与えることができます。
またワークライフバランスも良くなり、従業員一人ひとりがストレスなく能力を発揮しやすい環境を作ることにも繋がります。
今後ますます増えることが予想されているテレワーク。助成金を活用して導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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